なんというか、非常に楽しかったのですが波乱が多い登山になりました(笑)。ちょっと長いので章を分けてみます。
1.いざ大山
梅雨入り前ギリギリということで、なんとか晴れ間に滑り込んだ形になりました。単独で行くときは雨でも晴れでも構いませんが、やはりみんなで登るときは晴れているに限りますね。
夏時間であることも考え、ちょっと遅めの10時半ごろの取り付きを目標にして、目指すは神奈川県大山。
伊勢原駅に無事集合して、いざ!・・・というわけには行かず、1名が約2時間ほど遅れることになり、少し時間を遅らせどこかで合流する必要が出てきました。朝から頭をフル回転して、どうやったらどこで合流出来るかを計算。結果、バスを一本遅らせたうえで、後発の方にはケーブルカーで下社まで来ていただくことに。先発となる5名は、少し遅めの11時ごろ取り付きを開始し、ゆっくりと下社を目指すことに。
2.下社へ。
現時点では女性2名、男性3名ということで、女坂チームと男坂チームに別れて登ることに。
僕と初心者の女性2名は女坂を。経験者である残り男性2名は男坂を。男坂を登った2名いわく「結構体力が要る!」とのことでしたが、結果、我々女坂チームより早かったのはさすがです。
女坂チームが登りはじめて数分、1名の女性の方が激しく息を切らせ、これ以上が難しい・・・ということになり、とりあえず、その方だけは下社までケーブルカーで向かうことに。
残された女坂チーム2名はゆっくりゆっくり登り、特に無理もなく50分ほどで下社へ到着。男坂チーム、ケーブルカー1名と合流しました。
3.下社でメンバー集合。そして。
4.山頂へ。
5.山頂から見晴台へ。
みなで持ち寄った食料を食べ、時間が少し遅めのせいか、人が少なくなった山頂でゆっくり休んだあとに下山を開始。今度は雷ノ峰尾根から見晴台を経由し、下社を目指します。
見晴台を目指し下山中、経験者であり、よく一緒に山を登っている @kakub1n が滑落!彼の後ろを歩いていたメンバーの叫びを聞き、何事かと思い目を向けると、急斜面を滑り落ちていく 彼の姿が・・・。
彼の冷静な判断ですぐに木の根を使って身体を止め、なんとかそれ以上の滑落は免れ、無事登山道にリカバリー。怪我もかすり傷程度で済みましたが、肝が冷えた瞬間でした。彼いわく「山側にあった鎖を掴まず、崖よりの道を歩いたところ、木の根に足を取られて滑落した。」とのこと。無事降りられたので笑い話ですが・・・、いわずもがな、その後は全員危険な道にかかるたび無言で集中して歩きました(笑)
6.無事下山。
滑落以降は特にトラブルもなく、見晴台から下社を経由して無事下山。なんとか全員、無事降りることが出来て何よりでした。
下山後は滑落話を酒の肴に祝杯をあげて帰路へ。いい山でした。お疲れ様でした。
今回の感想・反省点
- 事前の予想通り、初心者の方も含めてピークアタックチーム全員がコースタイム内で登ることが出来てよかった。この点が何よりも懸案だった。
- 途中滑落者が発生したことによって、あとの難所で全員の気が引き締まった。滑落者は何度も登山経験がある方だったので、滑落に見舞われたことは意外だった。
- 結果として、山の良い面・危険な面を参加者が知ることが出来た、という点では非常に有意義な山行だったと思う。
- 後発者の方に時間をあわせたこともあり、下山のスケジュールが少々遅れてしまったことが反省。遅れなどを加味して、もっと余裕があるスケジュールのほうがよかったかもしれない。
- あまり面識がない人間同士の登山だったけれど、雰囲気もよく、楽しく終わることが出来て何より。皆さんに感謝。
- 大人数で登って、大人数で飲み食いするのはとにかく楽しかった。ひとりで難しい山行に挑むのもいいけれど、こういった楽しみもまた格別。
- 経験者3人で共有装備の配分がしっかり出来てよかった。誰かひとりが大荷物、ということもなかったと思う。
- 水分は余裕を見て1.5Lを持参してもらった。少し多かったみたいだけど、足りなくなるよりはこれが適正だと思う。保険として持っていった共有の水は使わなかった。
CLとして判断が難しかったこと。
- 遅れてきた方に関しては、今回はあまり無理をしない形で合流できてよかった。集団の山行に遅れはつきものなので、事前にいくつかパターンをシミュレーション出来ていたので慌てはしなかったけれど、グループを二つにわけて登山をするか、全員の合流を待つかは最後まで判断が揺れた。結果としては待って正解だったと思う。
- 登れない方が発生した。というのも、予想の範疇ではあったけれど、判断が難しかった。これも後発の件と併せて、山頂組とお散歩組に分けるかで判断が揺れた。登れるメンバー全員が「山頂に挑戦したい」との結論だったので、結果として降りていただく判断をした。ここでいったんは納得していただけてよかったけれど、この可能性については事前にもっと詳しく説明すべきだったかもしれない。
- 滑落は結果として軽症だったけれど、重症だった場合、難しい判断を迫られたと思う。ロープはあったので確保しながら救助をするなり様子を見て、状況に応じて救助要請、あるいは自力救助を行う必要があった。これもある程度想定はしていたけれど、実際そういう場面に見舞われると、そこまで具体的に考えていたか、という時点で反省する点が多かった。
- 実は下山したはずの方は、その後単独で登っていらっしゃって、山頂を出発する直前に山頂でお会いした。解散したメンバーが単独で登る。ということに関しては完全に想定外だった。その方とは要所要所、メールや電話で連絡を取り合っていたが、最終的に無事下山出来たとのこと。山頂でお会いした時点で合流するべきか否かを色々考えたけれど、ご本人が別行動のほうがペースが維持しやすそうだったのと、先に行って下さい。とのことだったので、我々はゆっくり降りて可能であれば途中合流する旨を伝えて先行した。
以上、なんだか簡単なトレッキング・・・にしてはトラブル満載だったかもしれません。が、よくもわるくもこれが山。という気もします。
反省点ばかり書き連ねるとなんだかネガティブな印象になってしまうかもしれませんが、すっごい楽しくてお酒の席では「また行こうぜ!」と確認しあえるような山行だったので、懲りもせずまた企画したいと思います。
重ねてになりますが、参加した皆さん、本当にお疲れ様でした!
大山2010.06.12 |