檜洞丸~蛭ヶ岳~丹沢山~塔ノ岳日帰り縦走 – 単独

檜洞丸に登ってきたついでに、塔ノ岳まで歩いてきました。今までで一番充実し、同時に一番疲れた縦走でした。

2010年5月29日:大山 [山行記録] – ヤマレコ
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-66347.html

2010年6月6日:檜洞丸→蛭ヶ岳→丹沢山→塔ノ岳日帰り縦走 [山行記録] – ヤマレコ

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-67250.html

早朝4時半に目が覚めてなかなか寝付けなかったので、山に行くことを決意。

パッキングして5時半に家を出て、駅のホームで何処へ行くのか決めました。目的地はツツジが見ごろだという檜洞丸に決定。

8時30分ごろには西丹沢自然教室に到着。よく晴れていて緑が美しい風景に、最高の山行になると確信。

西丹沢自然教室を出発したところ。天気がよく景色が綺麗。

ツツジ新道を登ること2時間足らずで檜洞丸山頂に到着。道中も山頂も、ツツジが見頃ということで登山客はいっぱい。

山頂に近い鎖場では渋滞が発生していましたが、「若い特急の方はどんどん先どうぞ!」という周りの方のお気遣いにより、あまり待たずに通過出来ました。展望はあまりありませんが、緑とツツジがいっぱいで美しい山でした。

緑の川にかかる橋みたい!檜洞丸名物。ちょっと登ったところから一枚。陽があたって新緑が光ってます。

檜洞丸山頂で朝ごはんを食べながら、このあとのルートを思案。ほぼ朝イチのバスに乗れたこと、なかなかのコースタイムで登れたことを鑑みて、蛭ヶ岳から塔ノ岳までの縦走を検討。手持ちのマップでも、時間的にも距離的にもなんとかやれそうだったので、挑戦することに。

まずは神ノ川と臼ヶ岳を経由し、蛭ヶ岳を目指します。この縦走路は少し危険な道もあるものの、総じて静かで、緑や展望に恵まれ、丹沢の奥深さを感じられるようなルートでした。

中間地点の神ノ川乗越。ここまで来たら覚悟を決めるしかない。なんかこういう道好きです。延々と続く沢が美しい。丹沢のこういう景色がすきです。

2時間半ほどかけて蛭ヶ岳へ到着。蛭ヶ岳にアタック中から雲が迫ってきて、残念ながら山頂に着くころには雲の中。展望はあまり望めませんでしたが、念願の蛭ヶ岳初登頂というだけで大満足でした。

山頂は僕を含め7人ほど。皆さん泊まり縦走のようで重装備の方々ばかりでした。

このあたりで、持ってきた水500mlとスポーツ飲料1Lが尽きてきたため、山荘にて500mlずつ補給。丹沢は水の補給がしやすくて安心です。

30分ほどの大休止を挟み、鬼ヶ岩を越え丹沢山、そして塔ノ岳を目指します。若干疲れが見えてきて、少し息苦しさも感じてきたけれど、ここまで来たら戻るも進むも同じことなので、強気にGO。

蛭ヶ岳から丹沢山までは1時間程度。丹沢山から塔ノ岳は既に踏破したことがある道なので、さくさく歩けて50分程度。無事に最後のピークである塔ノ岳に到着しました。
蛭ヶ岳から先は、精神的にも肉体的にも疲れが如実に見えはじめ、ふっと気づくと20分ぐらい無意識で歩いていたりしました。疲れからカメラを構える回数もどんどん減り、時間と体力の配分を考えながら、ひたすら歩く歩く・・・。
見慣れた塔ノ岳に到着するとドッと安心感が出ると同時に、大倉尾根を下るという、最大にして最後の難所が。いつも難なく下る慣れた道ですが、既に度重なる登り下りで足の疲労が蓄積しているため、いつも以上に転倒に気をつけながら下りました。
それでも途中、花立のあたりで足がもつれ、顔から地面に転倒しかけ、肝を冷やしました。なんとか踏みとどまれてよかった・・・。
大倉の富士山が見える松の下から一枚。もうすぐ陽も落ちる。お疲れ様でした。

日暮れも近くなった18時ごろに、無事大倉に下山。登りが2時間ちょっとなのに、下りに1時間50分かかるって一体・・・。ここのコースタイムだけはいつまで経っても変化がないです。

総行程9時間半。登りの累積標高2000m以上。距離は20km以上にも及ぶ、山をはじめて7ヶ月、過去最大の大山行でした。

朝に感じた予感の通り、蛭ヶ岳制覇の目標も果たし日帰りで丹沢を堪能し、最高の山行であることは間違いありませんでしたが、今までで一番リスクもある縦走でもありました。

以下、行程中に感じた感想や、留意したことなどを書きとどめます。

■留意点

  • なるべく大休止を挟み、出来るだけ疲労を次の行程に持ち越さないこと。
  • 転倒・滑落に最も留意し、足の疲れに最大限気を配ること。下りは慎重に下ること。
  • 意識は出来るだけ明瞭に保つこと。そのために炭水化物や糖質の補給を欠かさないこと。
  • 熱中症・脱水症には気を配り、休憩ごとに各症状が現れていないか自己診断。予防もしておくこと。
  • ルートが不明瞭で、少しでも不安を感じたらすぐ引き返すこと。実際に1度誤ったルートを選択してしまったが、すぐに引き返して事なきを得た。
  • とにかく気持ちを切らしたら終わると思って歩いた。ネガティブな気持ちは振り切ること。

■感想・反省点

  • 自分の時速を把握しておくことはとても重要。単独行が多く、いつも時間を気にしながら歩いているため、今回も極めて正確に計画が出来た。
  • 今回のルートは、無雪状態・日が長い、という条件が揃ったからこそ取れたルート。冬季は僕の実力ではかなり難しい。
  • 疲労を感じはじめてから、どれぐらいの距離・高さを、どの程度のペースで歩けるのかがよくわかった。ペースを維持すればいくらでも歩けるというのもわかったけれど、溜まった疲れの分だけ下りのリスクも増すことを実感した。
  • 途中、写真を撮るという行為をはさむことは意識を断たないためにも重要。ふと気づくと暫く適当に歩いていたことに気付き、道迷いとか転倒とかしていたら・・・と思いヒヤッとした。
  • どれだけ意識していても、疲れると意識が配れなくなってくる。今回も丹沢山から先は、鹿の角が落ちているかどうかなんて意識出来ないレベルにまで疲れが達していた。
  • 今回は、一週間トレーニングをせずに筋肉痛が全く無かったベストコンディションだったこと。テンションが高く気持ちが切れなかったこと。ピークごとに山荘があり、補給や宿泊が容易であること。という要素が成功に繋がった。他の状況・山では同じように行かないことを肝に銘じるべき。
  • いつも使わないので飴を持って行かなかったけれど、これぐらいの行程になると欲しくなる。あったほうがいい。
  • 夏季ということで、防寒やアイゼンなどの用意も必要ないし、調理具も持って行かず、レインウェアも最低限に留めたため荷物がかなり軽かったのも、これだけ歩けた要因だったと思う。
  • 10時間歩く場合、水は4リットルぐらいは欲しい。食事は3休止分+非常食があれば十分。
  • 気をつけていたけれど、転倒しかけたことは本当に危なかった。こればかりは、これからもより一層留意すべき。

以上備忘録として。

次は同じルートを秋に歩きたいですね。

ちなみに来週は大山、再来週は大山へ行ってきます。ぼちぼち7月を迎え、富士の山開きも射程距離に入ってくるので、準備をはじめなければ!

おつかれさまでした。

丹沢:檜洞丸→塔ノ岳縦走2010.06.06

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